ピストンリングの機能
B-3 構成と要求仕様
ピストンリングの機能を発揮し続けるためには、次のようなことが要求されます。
- ピストンリングの外周は真円にできあがっているでしょうか。シリンダーと隙間があったら大変です。ガスが漏れます。
- シリンダー壁には、必要な力(面圧)※1で押しつけているでしょうか。
- 高温の燃焼ガスに耐えられる材質でしょうか。
- 腐食性のガス成分にも耐えられるでしょうか。
- 高速で往復運動しても、壊れないでしょうか。
- ピストンの溝と激しくたたきあうことになりませんか。
- ピストンの上の方は、潤滑油(エンジンオイル)が不足するでしょうに、摩擦力はどうなっているのでしょうか。
- 毎分2~3000回も往復して、寿命は大丈夫でしょうか。何年も交換したと聞いたことがありません。
- 寒いとき、寒い国、暑いとき、暑い国、などでも大丈夫ですか。
- 滑りやすく、摩擦の少ない方がよいですよね。
非常に多くの項目に対して、大丈夫か確認をして、使っていただいているのです。
- ※1 シリンダ壁面に作用するリングの半径方向圧力。