ガソリンエンジン用ピストンリング
位置(Position) | 形状(Configuration) | 材質(Material) | 表面改質(Surface treatment) |
---|---|---|---|
Top | Steel | Chromium Plating Gas Nitriding | |
2nd | Cast Iron | Phosphate Coating | |
Oil | Steel | Ion Plating Chromium Plating Gas Nitriding |
リックベント-SB
リックベント-SBは、上下2枚のレール(バネ鋼)とこれを間に挿んで、スペーサー(ステンレス鋼)1本、合計3本のスチール片よりなっています。スペーサーはU字波形で、山部、谷部にレールを支えるための突出部をもっております。この突出部はレールをシリンダ方向への張り出す力を与えると共に、突出部にもうけられた角度θによってレールがリング溝の上下方向へも押し出し、溝の側面の気密を保ちます。特にエンジンブレーキ時のハイブーストによるオイル上がり防止に効果があります。
リックベント-SC
リックベント-SCは、図に示すように、スペーサーのレール当たり面に、小さな突起を設けてあります。このことは、最近ピストンの高さ(全長)が短小化にあり、ピストンの首振り運動が激しくなりました。こうしたことにより、ピストンリングのシリンダー壁への追従性能も更に高める必要が生じてきています。リックベント-SCは、こうした要求により開発された製品です。
リックフレックス
リックフレックスの形状的な特長は、図に示すようにエキスパンダーのa部にある小さな溝を形成し、bに可撓性を持たせたことにあります。すなわち、b部はサイドレールの内周部と接触しており、ピストンの動きによって生じるサイドレールのシリンダー壁面への力およびピストン溝側面への力を小さな変化で抑える働きをしています。そのため、シリンダー壁面との接触面圧が上下2本のサイドレールに差を与えず、また、ピストン溝面との力も同様に小さな変化で抑えられるためシール性は劣化せず、潤滑油の制御が理想的に行われます。